2016/10/30

悩める空売り投資家

苦悩するのは割高株の空売りを多用するヘッジファンド。
日銀の買い増しよりずっと前から日本では空売りが機能しなくなっている。

1月の日銀のマイナス金利政策の発表以降、ファンド勢は夏場にかけて
銀行株の空売りを積み増していった。
そして9月には日銀が「総括的検証」を発表。
これを機に銀行株の空売りは買い戻された。

2015年初から日米欧アジア各市場で騰落率を比べると、日本だけが
空売りの機能しない市場になっているのが一目瞭然。
しかもこの傾向は日銀がETF買入れ増額を決めた7月より前から顕著だ。
つまり、日本で空売りが効かない主犯は、日銀のETF買いではない事になる。

16年に入ると世界各市場で、ほぼ同時並行的に空売りが機能しなくなって
きているのが分かる。
「根本的な原因は、世界のマネーがアクティブ運用からパッシブ運用へと
シフトしているからでしょうね」。野村のある幹部は言う。

      (日本経済新聞より一部抜粋)

ロングとショートをするヘッジファンドの苦戦は、世界中で起きている。
パッシブ運用へのシフトも原因かも知れないが、基本的にボックス相場に
なっているのも大きな原因な気がする。
株価が大きく動くようになると、再びヘッジファンドが活躍すると思われる。
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2016/10/23

日本国債の含み損(備忘録として)

財務省は各国の金利が上昇した場合に民間金融機関などが抱える
含み損の試算をまとめた。
日本国債の含み損は米国と比べて3倍、ドイツの5倍と推計した。

価格変動が大きい超長期国債の発行割合が高く、発行残高が多い事が影響した。
政府内には日銀の異次元緩和に合わせ、超長期債を増発すべきだとの声があり、
2017年度の国債発行計画の焦点になる。

財務省は各国が発行する国債の金利が1%上がった場合の影響を試算した。
銀行や生命保険会社など日本国債の保有者が抱える含み損は、日本の国内
総生産(GDP)の13.5%に達する。
米国は4.2%、ドイツは2.5%、英国は日本と同じ13.5%だった。

すべての国債が満期を迎えるまでの平均期間は日本の場合8.4年と
米国(5.7年)やドイツ(6.6年)に比べて長い。
満期までの期間が長いほど価格変動は大きくなりやすく、試算は超長期債の
増発が抱えるリスクを示唆している。

     (日本経済新聞より一部抜粋)

上記の記事は長期国債のリスクが新たな形で示されている。
日本政府は目先の利益の為に、将来にツケを払わせようとしているようだ。
インフレを目指せば金利が上昇し、含み損が増加するという矛盾を
政府、日銀はどうするつもりだろう。
全てをコントロールできると考えているのだろうか?
2016/10/16

健闘している地方の企業年金基金

岡山県の企業年金基金が運用資産の9割を海外投資に充て、GPIFを上回る
運用成績を上げていることが分かった。
地元の機械金属工業212社が加盟する岡山県機械金属工業厚生年金基金。
運用執行理事の木口氏は、地域別の資産配分について「米国5割、欧州3割、
新興国1割、日本1割」と説明。

2016年度の運用資金額は480億円。
09-15年度の平均運用利回りは7.6%と、GPIFの5.3%を上回った。
16年4-9月の実績について、木口氏は「マイナス0.5-0.6くらいで、
国のマイナス2.35%をアウトパフォームしている」と述べた。

投資資産の種類については、「低い金利の債券を持ち続けるより、他の医薬品
特許権やバンクローン、天然資源などに分散した方が利回りが高い」と言う。
全体の4割強を占める低リスク投資も「ほとんどがオルタナティブ(代替投資)
系」とし、モーゲージ債やエマージング債のロングショートなどを挙げた。

国内投資は日本株が中心になっており、価格が上昇している不動産については
「非常に怖い」と述べ、投資していないという。

     (ブルームバーグより一部抜粋)

上記の企業年金基金は良い成績のようだが、対象期間が短く、また欧米の企業
年金基金が保有しているゴールドが無い事も不安に感じる。
GPIFのような公的年金基金は、本来、株投資などリスクが大きい投資は避ける
べきで、先進国の公的年金基金は全て債券で運用されている。
どつらも年金基金としては、ハイリスクな投資に思える。
2016/10/09

海外勢の日本株離れ

海外勢は1月から9月第3週(20~23日)までに累計で
5兆9982億円を売り越した。
1~9月としては1982年以来最大規模になりそうだ。
これまで最多だったのは87年1~9月(4兆1千億円)。
同年10月にはブラック・マンデーが起き、年間の売越額は7兆円を超えた。

海外勢が弱気になったのは、企業業績への不安があるためだ。
昨年末は1ドル=120円台だった円相場は1ドル100円台まで上昇。
輸出関連企業には業績下方修正の懸念がある。

アベノミクスの一つである成長戦略が具体化しない事への失望も広がる。
12年秋から15年夏までに海外勢は累計20兆円を買い越した。
その後は売りが優勢で、4割程度を吐き出したことになる。

海外勢の売り圧力とは裏腹に日経平均は1万6000円台後半で推移する。
相場が底堅いのは、日銀がETFの買いを通じて支えているとの見方が多い。
日銀は7月末、ETFの買い入れ額を年6兆円に倍増した。
8月以降勢いを増した海外勢の売りを日銀が吸収している構図になる。

     (日本経済新聞より一部抜粋)

海外勢の売りを日銀が買い支える構図は不健全であり、将来の不安要素
にもなる気がする。
日銀が日本株大量購入、日本国債の大量購入、マイナス金利などの
劇薬をいつまで投与するつもりだろう。
長く続ければ続けるほど、その副作用は深刻なものになると思われる。
2016/10/02

債券市場は危険な状態に近づいている

アバディーン・アセット・マネジメントのCEOは、中央銀行の資産購入
プログラムが価格を押し上げ、債券市場のバブルは「危険な状態」
に値数居ているとの見方を示した。

同CEOは、「債券価格は過去最高の水準にある」と指摘。
「イングランド銀行が買うことで価格はさらに上昇する。危険な状態に
入りつつある」と述べた。
英国がEU離脱を決めた後に債券市場が影響を受けると自身も当局も
考えていたと語った。
実際にはアバディ―ンを含め資産運用会社が不動産ファンドの解約停止を
余儀なくされた。

同CEOは米国の金融政策について、利上げはすでに市場に織り込まれており、
当局は行動する以外に選択肢がないとの見方を示した。
「利上げをしないことはすることよりも危険だ」とし、「穏やかな利上げが
あったら私はとても望ましい事だと思うだろう」と語った。

     (ブルームバーグより一部抜粋)

欧州の債券市場が危険かも知れないが、日本のほうがもっと危険な気がする。
日本国債だけでなく、日本株も日銀によって大量に買われているからだ。
国債購入を続けられるのも時間の問題と言われている。
いずれ出口戦略が必要になった時、どうするのだろう?
個人投資家は備えておくべきかも知れない。