2013/06/30

影の銀行 Ⅰ(中国)

影の銀行(シャドーバンキング)は、規制が厳しい銀行を介さない企業取引。
中国の大手企業が銀行に代わって資金を融通する仕組みで、2011年頃から
広がり、その後も急ピッチで増え続けている。
高い金利で資金を直接貸し出す「委託融資」と、貸出債権を小口化した
「理財商品」を購入するケースがある。

委託融資は今年の1~6月分の流入額だけで、昨年1年間を上回り、金額は
約3兆4000億円になる。
直接融資の相手先は、地方政府が傘下に抱える投資会社(融資平台)も多い。
融資平台を利用してきた地方政府も、債務膨張、景気減速でこの手法が
限界を迎えている。

中国当局は銀行に対して融資平台には、融資を手控えるように指導している、
融資平台は大手企業や個人から資金を集め始めたが、もし経営悪化した場合、
大手企業にも悪影響が出る恐れがある。

     (日本経済新聞より一部抜粋)

影の銀行の問題が大きくなり、資金調達先も銀行以外に幅広くなった事で、
当局の監視の目が及ばないようだ。
日経より「委託融資」について抜粋して載せたが、長文になるため、
「理財商品」については次回に載せる予定。
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2013/06/23

金買い続く中央銀行

世界の中央銀行の金買い意欲が衰えない。
金が急落した4月の買い越し量も、7か月連続で節目の30トン以上になった。
1~3月の買い越し量も109.2トンと、7四半期連続で100トンの
大台を超えている。

4月の金購入国はロシア、カザフスタン、トルコ、アゼルバイジャンの4カ国。
経済成長で外貨準備が増えている国で、ロシアは外貨準備高の10%まで
金を積み増す方針で、現在は8.8%になっている。
中国は3月の金の純輸入量が136.2トンと前月の2.2倍に膨らんだ。

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のリポートによると、世界の中央銀
の外貨準備高は2000年の2兆ドルから12兆ドルに増えていて、今後
通貨分散の対象として金の重要性が高まると指摘した。

     (日本経済新聞より一部抜粋)

金価格が1300ドル台を割ってきたが、一部を除く中央銀行の金買いは
上記の記事から今後も続くと思われる。
金先物市場の急落、金ETFの減少とペーパーゴールドは弱いが、金現物の
市場はプレミアが付くほど強い相場になっている。
いつまでこの戦いが続くか分からないが、いずれ現物市場の勝利になるだろう。
そう信じて待つしか無さそうだ。
2013/06/16

ユーロ圏の雇用危機

ユーロ圏17カ国の4月の失業率が、前月比0.1ポイント高い12.9%となり、
過去最悪を更新した。
失業率は、ほとんどの国で悪化している。

スペインは26.8%と1年前より2ポイント上昇。
フランスやベルギー、オランダ、スロベニアも厳しい。
ドイツの予測によると、14年にユーロ圏はプラス成長に転じるが、失業率は
逆に12,4%とさらに悪化する。
財政再建を目指す各国が、緊縮型の予算を組んでいる事も雇用の改善を阻む。
かつてのように公的セクターで雇用を吸収する事は出来なくなっている。

若年層(25歳未満)の失業率が40%を超えたイタリアでは、雇用対策に
1兆6000億円を投じる。
各国が雇用拡大に向けた財政出動に傾く。

     (日本経済新聞より一部抜粋)

雇用対策に財政出動する事で、緊縮財政が難しくなる。
相反する政策を同時進行しながら、景気回復を目指すのは簡単ではないだろう。
14年にプラス成長という予測があるが、実現は困難かも知れない。
ユーロ危機は、これからさらに深刻になる気がする。
2013/06/09

外国人投資家の日本株保有

財務省発表によると、昨年末の外国人の日本株保有残高は前年末比27%増
の83兆5560億円になった。
1年間で17兆円拡大したが、年明け以降も日本株を8兆円超買い越している。
増加分の内訳は、約2兆円が投資家による買い越しで、約15兆円は日本株の
値上がりが要因。

今年1月から5月18日までの買い越し額は約8兆7千億円で、単純合算で
外国人の日本株保有額は92兆円を上回った。
ただ、今後は外国人の調整売りが出やすいと指摘する声もある。
統計をとり始めた1996年以降で最高は2006年末の149兆円。
「日本経済のしっかりとした成長シナリオを示せなければ、長期の海外資金
の呼び込みには限界がある」との声(国内年金)もある。

     (日本経済新聞より一部抜粋)

今年に入ってから外国人投資家の買いが急増している事が改めて分かった。
株価に与える影響力も大きいが、それは上昇だけでなく下落でも同じだ。
少し前の日経平均急落も外国人投資家が主導していたと言われている。
過去の経験則から、初めて株投資する人が急増すると天井が近いと言う事も
考えられるが、どうなるのだろう?
新たな大波がいつ来るのか、まだ分からない。
2013/06/02

ユーロ危機の病根

ユーロ圏経済は1~3月期もマイナス成長で景気後退は1年半と、1999年に
通貨を一つにしてから最長になった。
南欧の信用危機から、実体経済の深刻な不振に変容するユーロ危機の病根には
金融の問題がある。

危険水準だったスペインの10年物国債の金利は7%から4%、6%超の
イタリアも4%を割った。
政府が資金繰りに行き詰まるという、欧州危機の第一の波はひとまず収まったが
第二の危機が始まっている。

17か国で一つの通貨と政策金利を使うユーロ圏は本来、一つの市場を目指して
いるが、いまは反対に国ごとの分断現象が進む。
銀行が企業に100万ユーロ以下の新規融資する金利は、ドイツやフランスが3%、
スペインは5%、イタリアの4%超で差が広がったまま。
経済活動や雇用の土台を支える中小企業には痛手だ。
スペインの経営者はドイツの競合先より、常に不利に借りねばならない。

     (日本経済新聞より一部抜粋)

自国の銀行が弱い為にスペインやイタリアの企業は、不利な戦いを強いられて
いるが、これでは益々弱くなって行きそうだ。
金融格差という、個人的にあまり考えていなかった問題がユーロ不況の病根に
あると言う事を、上記の記事で教えられた。
ユーロ経済の最大の弱点の一つなのかも知れない。